日本栄養・食糧学会誌
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ニンジンのプロビタミンA投与ラットにおける肝臓中ビタミンA蓄積量に及ぼすタンパク質の質の影響
細谷 圭助
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1990 年 43 巻 4 号 p. 275-279

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抄録

3週齢の雄ラットにビタミンA欠乏飼料を35日間与え, その後, ビタミンA源としてニンジン粉末を含むタンパク質の質の異なる5種の飼料を15日間投与した。なお, 5種のタンパク質源のアミノ酸価は, カゼインが88, グルテンは22, グルテン+AAは58, ゼインは2, ゼイン+AAは65であった。
1) 体重増加量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼィン群の順に大きかった。
2) 肝臓中レチノール蓄積量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉ゼイン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きく, カロチン摂取量に対する肝臓中レチノール量の比は, カゼイン群〉ゼィン+AA群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きかった。
肝臓中レチニルパルミテート量およびカロチン摂取量に対する肝臓中レチニルパルミテート量の比は, いずれもカゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼイン群の順に大きかった。

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