日本栄養・食糧学会誌
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米飯の微細構造と高圧電場処理
相原 茂夫梅木 加奈恵柴田 克己樋笠 隆彦渡辺 清広瀬 正明
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1993 年 46 巻 1 号 p. 77-82

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抄録

精白した新米と古米の微細構造を比較すると, 米穀粒内部の胚乳組織には顕著な差異は認められなかった。しかし, 精白米の表面は, 古米では糊粉粒が米の表面を完全に覆っているのが観察されたが, 新米では糊粉細胞の膜だけが残り, 糊粉粒は精白によって脱落してしまっていた。
新米米飯の表面や内部のデンプン貯留体に小さな穴状の構造が観察された。これは新米米飯に特徴的に認められた構造で, 古米米飯では認められなかった。一方, 高圧電場処理した古米米飯にも, 部分的ではあるが, 新米米飯と同様の構造が米飯表層部に観察された。そして, 精白米に直接処理するより, 精白米を水に浸漬した状態で処理したほうが効果が顕著に現れた。
このことから高圧電場処理によって吸水された水の状態に依存して, 未処理古米米飯には観察されなかった特徴的な構造が高圧電場処理古米米飯の表層, 表面に観察されたと考えられる。

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