日本栄養・食糧学会誌
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摂取したアルギン酸が糞便中ナトリウム
木村 哲寛高橋 恵子辻 啓介高橋 恵子
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1993 年 46 巻 5 号 p. 429-433

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抄録
摂取アルギン酸 (H-A1g) のヒトにおける糞便中Na排泄促進作用について検討した。その結果, 次の点が明らかとなった。
1) 糞便中に排泄されたA1gは, ほぼ一定量のNaを吸着し, 糞便中Na排泄量に影響を及ぼすことが明らかとなった。
2) いずれの被験者においても糞便中に排泄されたミネラル, KおよびMgは, 糞便中Alg濃度とは関係なく, ほぼ一定量排泄されていることがわかった。糞便中Ca濃度は, 個人的ばらつきが大きく糞便中Alg濃度との相関性は明らかにはならなかった。
3) 糞便中に排泄されたA1gのブロック構成比は摂取時に比較して大きく変化しており, 腸内細菌による分解が示唆された。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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