秋期栽培においてホウレンソウ3品種 (パレード, リードおよびマジック) を栽培時期および施肥を同一条件で栽培し, 収穫適期以降の還元糖, アスコルビン酸, シュウ酸, 硝酸の変動を解析した。また, ゆでたホウレンソウを用いて官能評価を行った。いずれの品種も生育とともに, 還元糖およびアスコルビン酸は増加し, シュウ酸は減少した。硝酸はパレードおよびリードでは減少し, マジックでは増加した。官能評価は, 還元糖の多いパレードおよびリードでは甘味の評価が高かった。シュウ酸の多いマジックではアクが強く, 少ないリードではアクが弱いと評価される傾向にあった。従来の出荷基準よりもさらに生育させることにより, 内容成分の充実したホウレンソウが得られることが示唆された。