2018 年 35 巻 4 号 p. 567-570
薬剤抵抗性の本態性振戦(essential tremor:ET)10例(男性8例,女性2例,67.1±17.5歳,全例右利き)に対してMRガイド下集束超音波(MR–guided focused ultrasound:MRgFUS)による左視床中間腹側核(ventral intermediate nucleus:Vim)破壊術を施行し,施行から6ヶ月間の有効性と安全性を検討した.治療直後から全例で右上肢の振戦が改善したが,2例で振戦が再増悪した.有害事象として,超音波照射中には頭痛や浮動感などが,照射後には右手指と顔面の感覚障害や歩行時の不安定性などが,それぞれ生じた.MRgFUSによる片側Vim破壊術は薬剤抵抗性のETに対する治療選択肢になりうると考えられたが,長期的な有効性・安全性の評価が必要である.