抄録
2020年は世界的にコロナ禍に見舞われ、ライブ・エンタテインメントの業界は、大きな打撃を受け、インターネットを用いたライブ配信を行う動きが広がった。本論文では、ライブ配信ビジネスを行うために必要な、有料ライブ配信プラットフォームのビジネスモデルについて、ケースメソッドを用いて検討するとともに、定額制動画配信サービスのビジネスモデルとの比較により吟味した。
結果、有料ライブ配信プラットフォームのビジネスモデルにおいて、著作者との関係は、著作者が主であり、その主体的な著作者に対して、多様なサービスを提供していることがわかった。さらに、有料ライブ配信プラットフォームにおいては、大規模な配信を実現するという共通の目標に向けて、複数の有料ライブ配信プラットフォームによる協調的ビジネスモデルが選択されていることがわかった。