抄録
ネットワークにおける,各ポジションの中心性(中心度)に関する概念は,これまでに,社会ネットワークの分野で議論されてきている.しかしながら,その双対概念としても考えられる周辺性(周辺度)に関する研究はほとんどされていない.しかしながら,インターネットや交通網の伸展における費用負担の問題を考えた場合,中心性の高い節点よりも,周辺に位置する節点(新たに,ネットワークに接続するノード)の方が多くの費用負担を強いられる.これは,周辺に位置する節点の方が,ネットワークに接続するに際して,相対的に,より大きな便益を得るためであると考えられる.それゆえ,周辺性そのものに注目することは重要である.本稿では,ネットワークにおける周辺性に関して議論すると共に,この周辺性を基にどのようなネットワークが形成されていくのかについて考察する.