2023 年 35 巻 1 号 p. 567-570
本研究では,黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症において,臨床データと機械学習を用いて視力予後を推定する方法について検討する.現在,眼科臨床においてインフォームド・コンセントを得るためには,定量的な予後評価が必要不可欠である.その一方,患者の視力予後を推定することは容易ではなく,定量的な視力予後推定法が強く求められている.本論文では,光干渉断層画像や臨床データから特徴量を抽出し,ロジスティック回帰を用いて患者の予後視力を良好・不良群へ分類する手法を提案する.三重大学医学部附属病院で12ヶ月間の経過観察を得られた66名のBRVO患者を対象とした評価実験を行った.実験の結果,ROC曲線のAUCの平均値は0.92となり,提案法による予後推定の可能性が示された.