2025 年 37 巻 1 号 p. 582-585
対話型進化計算(IEC)は,人とコンピュータがインタラクションを取りながら人の直感的評価により解を最適化する技術であり,数多くのシステムが提案されている.IECでは一般的に短期間での解候補の繰り返し評価が必要となるが,一方で長期的な解の最適化を目的とし,日々の食生活と組み合わせた試みなども行われている.そこで本論文では,IECによるユーザの解評価を,日々の運動習慣と連動させるシステムを提案する.また,運動の成果を先取りして可視化することによるプロテウス効果を用いて,運動意欲と自己効力感の向上を試みる.本論文ではプロトタイプシステムとして,運動の継続によりIECを用いてアバタがユーザの理想体型へ成長するシステムを提案する.被験者実験の結果,81.8%の被験者が運動意欲を感じたことがわかり,運動意欲と自己効力感の向上を確認した.