日本口腔腫瘍学会誌
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臨床
顎口腔領域転移性腫瘍13例の臨床的検討
―本邦報告例の文献的考察―
莇生田 整治高森 康次内山 公男岩渕 博史杉山 健太郎木津 英樹角田 和之村岡 渡鬼澤 勝弘中川 種昭河奈 裕正
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2009 年 21 巻 4 号 p. 255-264

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抄録
顎口腔領域への転移性腫瘍13例について臨床的に検討した。転移性腫瘍は,全口腔悪性腫瘍1次症例(573例)の2.3%を占めた。年齢は14歳~73歳(平均年齢60.0歳)に及び,性別は男性9例,女性4例であった。原発部位は肺が5例で,次いで腎臓が3例,大腸が2例,胃・乳房・副腎が各1例であった。口腔病変の発生部位は,軟組織が10例で顎骨が3例であった。口腔内症状は境界明瞭な腫瘤が主で,下顎骨転移の2例にオトガイ神経領域の知覚鈍麻を認めた。組織型は腺癌が6例と最も多く,次いで大細胞癌と腎細胞癌が各3例,神経芽腫が1例であった。また,3例で口腔内転移病変の発見を機に原発悪性腫瘍が発見されていた。6例で原発腫瘍がコントロールされていたが,全例に多発転移を認めた。姑息的治療と根治的治療をそれぞれ4例ずつに行ったが,残りの5例は生検のみで治療は行わなかった。
これに加えて,本邦において論文として報告された顎口腔転移性腫瘍221例について文献的に考察した。原発部位は肺が26.2%と最も多く,次いで肝17.6%,大腸9.5%,腎9.0%の順であった。また,33.7%で口腔内病変の発見を機に悪性疾患が発見されていた。
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© 2009 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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