日本口腔腫瘍学会誌
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原著
シスプラチン投与口腔癌患者に対する新規NK1受容体拮抗薬ホスアプレピタント(プロイメンド®)の有効性
山本 信治逢坂 竜太鈴木 大貴野口 沙希佐藤 一道山内 智博片倉 朗柴原 孝彦髙野 伸夫
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2013 年 25 巻 3 号 p. 109-114

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抄録
【目的】がん化学療法の代表的な副作用である悪心・嘔吐に対する制吐療法は,治療継続や完遂,患者のQOL向上の観点から極めて重要である。本研究では,シスプラチン投与口腔癌患者に対する新規ホスアプレピタント(プロイメンド®)の制吐効果を,従来のアプレピタント(イメンド®)と比較検討した。【対象および方法】当センターにおいて2010年4月から2012年12月までにシスプラチン(60mg/m2以上)を含む化学療法を施行した進行口腔扁平上皮癌患者15例を対象とした。治療開始後の消化器症状の評価は,「有害事象共通用語規準v4.0日本語訳JCOG版」ならびに「プロイメンド特定使用成績調査」プロトコールに従い分類し,急性期・遅発期における悪心・嘔吐の有無について2群間の比較検討をした。【結果】急性期の嘔吐なしがホスアプレピタント群100%,アプレピタント群80%で,悪心なしがホスアプレピタント群100%,アプレピタント群40%で,急性期の悪心において有意差(p=0.022)が認められた。遅発期の嘔吐なしが,ホスアプレピタント群90%,アプレピタント群100%で,悪心なしがホスアプレピタント群50%,アプレピタント群0%であった。【結論】アプレピタントでは制御できなかったシスプラチンにより惹起される悪心・嘔吐はホスアプレピタントを用いることでその発現率が低下したことから,ホスアプレピタントの有用性が示唆された。
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© 2013 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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