日本口腔腫瘍学会誌
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シンポジウム2「高齢者口腔癌治療の実際と今後の方向性」
高齢者口腔がんに対するCyberKnife治療
佐藤 健吾
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2017 年 29 巻 4 号 p. 177-181

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抄録
75歳以上の高齢者口腔がん患者へのCyberKnife(CK)治療の効果を検討した。対象症例は放射線治療としてはCK治療のみで,CK治療後1年以上の経過観察がなされた26例(男性10例 女性16例,年齢75~98歳(中央値:84歳))である。病理診断は全例扁平上皮癌であった。腫瘍容積は3.5~223.3ml(中央値:47.4ml)辺縁線量21.0~35.0Gyを3~7分割で治療していた。経過観察期間5~57か月(中央値:23か月)であった。無増悪生存期間の中央値は12か月,全生存率の中央値は24か月であった。新規の唾液腺への有害事象はなかった。
CK治療は合併症の多い高齢者口腔癌に対しての手術療法を補完する有効な治療方法と考えられた。
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© 2017 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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