日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
Print ISSN : 0915-5988
ISSN-L : 0915-5988
化学放射線療法による口内炎に対する各種含嗽剤の応用
仲盛 健治砂川 元平塚 博義新崎 章新垣 敬一狩野 岳史Kuang Hai
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 16 巻 2 号 p. 49-55

詳細
抄録
carboplatin (CBDCA) の選択的動脈内投与・放射線同時併用療法を行った口腔扁平上皮癌43例の副作用発現様式について検討した。CBDCAの投与量はAUC4.5としてCaivertの計算式により算出した。放射線療法は高エネルギーX線を2Gy/day x5/weekまたは1.5Gyx2/day x5/weekの外照射とし総線量は30Gyとした。対象症例は口腔扁平上皮癌43例で男性33例, 女性10例, 年齢は30歳から86歳にわたり平均63.3歳であった。CBDCA総投与量は最低260mgから最高740mgであった。口内炎対策には各種含嗽剤を組み合わせて適用し, 29例にはアンサー20注を併用した。主な副作用として血液毒性, 皮膚炎, 口内炎が見られた。口内炎は全例に認められ, Grade3以上の障害は6例, 治療中断症例は1例であった。
著者関連情報
© 日本口腔腫瘍学会
前の記事 次の記事
feedback
Top