日本口腔腫瘍学会誌
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副耳下腺に生じた多形腺腫の1例
見立 英史大部 一成笹栗 正明中村 典史川野 真太郎小林 家吉河津 俊幸中村 誠司
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2008 年 20 巻 4 号 p. 291-296

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抄録

われわれは副耳下腺の多形腺腫を経験した。2004年3月, 20歳代後半の男性が右側頬部の腫瘤を主訴に来院した。MRI, 超音波検査により副耳下腺部の腫瘤の存在を認めた。術前の針生検では多形腺腫が最も疑われたが, 確定するにはいたらなかったため, 同年9月手術により摘出した。腫瘤は耳下腺から独立して咬筋の外側にあり, 顔面神経頬骨枝に囲まれていたが, 容易に摘出でき, 術後に顔面神経障害は認めなかった。摘出物の病理組織学的診断は多形腺腫であった。

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