日本口腔腫瘍学会誌
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耳下線咬筋部の全層欠損に対するscalping forehead flapによる再建法
青木 紀昭斉藤 友克松崎 昇一海野 智石川 好美林 誠一大村 進小野 繁藤田 浄秀
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1992 年 4 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

耳下腺部原発の悪性腫瘍は, 切除後に大きな頬部全層欠損を生じることがある。われわれは頬部全層欠損の再建に対しscalping forehead flapを用いて閉鎖した1症例を経験したので報告する。
患者は52歳男性で1978年に左側頬部の腫脹を主訴に来院した。1983年に原発巣の切除術を施行したが, その後再発を繰り返し, 頬部に6×4cm大の全層欠損を生じた。1990年に口腔内の欠損はhinge flapで, 口腔外の欠損はscalping forehead flapにて閉鎖した。この再建法により機能的にも審美的にも満足する結果を得た。

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