抄録
1990年~1991年の口腔粘膜扁平上皮癌手術症例のうち, 原発巣再発をきたした22例について臨床的に検討し, 以下の結果を得た。
1.舌癌22例中原発巣再発は9例に認められた。再発は局所進展例で舌半側切除, 亜全摘, 全摘を施行した症例に多かった。
2.下顎歯肉癌の原発巣再発は42例中7例に認められた。再発はT4の局所進展例だけではなくT1・T2で口内法による下顎骨辺縁切除を施行した症例にも生じた。また, X線所見や組織学的悪性度と再発との関連性は認められなかった。
3.口底癌の原発巣再発は17例中4例に認められた。再発はT2・T3で下顎骨辺縁切除を施行した症例に生じた。組織学的悪性度と再発との関連性は認められなかった。
4.上顎歯肉癌の原発巣再発は22例中2例に認められた。再発はT1~T3の症例にはみられなかった。
5.再発例22例のうち予後良好は7例のみで, 5年累積生存率は34.1%であった。