日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
第45回日本小児アレルギー学会シンポジウム1 新生児・乳児消化管アレルギーの臨床と病態
乳児早期消化管型牛乳アレルギーにおけるアレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)の有用性
木村 光明
著者情報
ジャーナル 認証あり

2009 年 23 巻 1 号 p. 25-33

詳細
抄録

授乳開始後に嘔吐や血便,下痢などの消化管症状が出現し,牛乳調整粉乳の除去・負荷試験が陽性の乳児では,大半(>95%)が牛乳アレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)が陽性である.したがって,本疾患の主要な病態は細胞依存性牛乳アレルギーと考えられる.われわれは,臨床所見と牛乳 ALST 陽性を満たす症例を乳児早期消化管型牛乳アレルギー(ICMA)と定義し,詳細に分析した.ICMA 患者では,カゼインの中ではκ-カゼインに対する反応が最も強く,乳清蛋白の中ではβ-ラクトグロブリンのみならず,α-ラクトアルブミン(ALA)にも強い反応を示すなど,即時型食物アレルギーとは異なる特徴が認められた.ICMA は母乳栄養児にも発生する.その原因を調べるため,ヒトの ALA に対する ALST を測定したところ,一部の患者では強い陽性反応がみられた.現在ヒト ALA に対する強い反応性と ICMA 発症との関係について研究中である.

著者関連情報
© 2009 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top