日本小児アレルギー学会誌
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小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2008解説「ガイドラインをどう読むか」
第11章 小児気管支喘息の心理療法,QOL
向山 徳子
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2010 年 24 巻 2 号 p. 247-252

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抄録
小児気管支喘息の治療においては,薬物療法のみならず,日常生活指導や心理社会的側面からの介入も重要である.気管支喘息治療の目標はより良い生活の質(QOL:quality of life)を達成させることにある.小児においては,成長発達に伴うアレルギー疾患の様相の変化にあわせ,心理社会的要因の変動も大きく,治療効果をあげるためには心理社会的な側面からの援助を出来るだけ提供し,包括的な治療計画を立てる必要がある.
気管支喘息における心理社会的要因の見つけ方に関しては,喘息発作出現時の生活環境や日常生活における出来事との関連が参考となり,より客観的に捉えるための調査表が用いられている.喘息治療においては,心理社会的な問題点の関与を見つけ,有効に治療に介入させることが出来るか否かで,予後を左右させる要素ともなる.
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© 2010 日本小児アレルギー学会
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