日本小児アレルギー学会誌
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原著
アトピー性皮膚炎の医師による病勢評価の違いと血液検査での数値的な指標
小泉 宗光楠目 和代
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ジャーナル 認証あり

2014 年 28 巻 1 号 p. 119-125

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抄録
アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis;以下ADと略す)は増悪・寛解を繰り返す湿疹病変である.客観的な評価指標はSeverity Scoring of Atopic Dermatitis(SCORAD)がよく知られているが評価手段が煩雑である.ADの病勢と血清Thymus and activation-regulated chemokine/CCL17(以下TARCと略す)値が相関することが報告されている.アトピー性皮膚炎の乳児7症例に対して各医師のつけたSCORADの違いとTARC, IgE,好酸球,LDHについて検討した.各医師のつけたSCORADにはばらつきが認められTARCとSCORADは経験年数の多い医師ほど相関する傾向がありアレルギー専門医では有意に相関した.血清TARCはアトピー性皮膚炎の評価の一助となると考えられた.
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© 2014 日本小児アレルギー学会
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