日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
食物アレルギー診療ガイドライン2012
第13章 患者および保護者への情報提供と共有化
有田 昌彦
著者情報
ジャーナル 認証あり

2014 年 28 巻 2 号 p. 232-235

詳細
抄録
食物アレルギー診療ガイドラインは食物アレルギーによる疾病,疫学,メカニズム,アレルゲンなどの基礎知識に加えて,より正確な診断,必要最小限の食品除去,食品除去解除に至るまでの一連の診療プロセスをEBMに基づいて記載したものである.食物アレルギーの診療では患者や保護者に正しい関わりをしてもらうための教育や指導が不可欠であり,また個々の患者や保護者ごとに生じている問題点やその解決には問題点への理解と共有化が必要である.同時に,それらを看護師や栄養士などの医療スタッフと共有することも重要である.食物アレルギー児と関わるすべての人たちに正しい情報を提供し,適切な関わりができるための教育や指導および共有化は各章ごとに必要であるが,本ガイドラインではこれらを独立して本章にまとめ,保護者が納得しかつ理解でき,共有化を円滑に図れるためのアドバイスとして総論的にまとめたものである.本稿ではこれを補足する形で解説する.
著者関連情報
© 2014 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top