2014 年 28 巻 2 号 p. 257-261
気管支喘息は,気道の慢性炎症性疾患であり,吸入療法が重要である.吸入による薬剤投与は,薬物を直接気道に作用させることができる方法であり,最低量の薬物量で最大限の効果が期待できる.一方吸入療法は適切な吸入方法で用いないと,その有効性は極端に低下するため,患者・家族が適切な方法を習得することが重要となる.吸入指導は,患者にあった薬剤剤形と吸入補助具を選択し,それらが適切に使用できるようにすること,さらに患者・家族が継続して使用することへの支援が含まれる.指導には時間を要するため,医師,看護師,薬剤師などが連携して対応することが望まれる.