2018 年 32 巻 4 号 p. 709-715
「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン (JPGL) 2017」 は, Mindsに準拠して作成した初めてのJPGLである. 第1章では, 診療ガイドラインに記載すべき事項と構成に関する追加文書を掲載した. はじめに, 作成目的を明確化し, 改訂への経緯, 作成組織 (三層構造の担当組織) を示した. クリニカルクエスチョン (CQ) は 「長期管理」 および 「急性増悪 (発作) 」 における重要臨床課題から設定し, 推奨文とその解説形式でまとめ, 治療以外の章では教科書的な記述方法とした. また, 作成における基本方針として, 利益相反に配慮した透明性の高い診療ガイドラインであることを示した. 作成工程には, システマティックレビューの方法や推奨グレードの設定方法を記載し, JPGL2012からの変更点を箇条書きにして明示し, 今後の課題として公開後の取り組みについて言及した. 章末にはCQおよび推奨, 解説を掲載した.