日本小児アレルギー学会誌
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シンポジウム7:食物アレルギー
小児期の即時型食物アレルギーの予後
佐藤 さくら小池 由美海老澤 元宏
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2019 年 33 巻 1 号 p. 41-46

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抄録

 小児期発症の即時型食物アレルギーは年齢とともに耐性獲得する. 食物経口負荷試験 (oral food challenge : OFC) の結果をもとにした乳児期発症の即時型食物アレルギーの自然歴の報告では, 6歳までの耐性化率は鶏卵が73%, 牛乳が85%, 小麦が66%であった. また米国での後ろ向き研究では, 即時型大豆アレルギー児は10歳までに69%が耐性獲得していた. 一方, 1歳時点のOFCで診断されたピーナッツアレルギー児は, 4歳時点の耐性獲得率が22%であった. さらにわれわれの検討では, 6歳まで遷延化した食物アレルギー児でも, 12歳までに鶏卵, 牛乳, 小麦は50%以上が, ピーナッツは約30%が耐性獲得していた.

 遷延化のリスク因子としては, アナフィラキシーの既往歴, 抗原特異的IgE抗体価の高値, 皮膚プリックテストの膨疹径が大きいことが報告されている.

 小児期発症の食物アレルギーの自然歴は原因食物により異なるが, 耐性獲得の可能性を常に考慮し, OFCを実施することが重要である.

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© 2019 日本小児アレルギー学会
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