真菌はその環境から屋外真菌と屋内真菌,および常在真菌に分類される.屋外真菌の代表的な真菌はクラドスポリウムやアルテルナリアであり,屋内真菌はアスペルギルス,ペニシリウムなどが知られている.これらの真菌の分生子は,吸入抗原としてアレルギー性鼻炎,気管支喘息をきたすことが知られている.アレルゲンとしての真菌には,proteaseやheat shock proteinなどの真菌間,更には種をまたがる共通構造が数多く存在するため,その感作は多感作(polysensitization)の割合が高い.その一方で真菌特異的な抗原も存在する.クラドスポリウムの抗原である,Cla h2,アルテルナリアの主要抗原であるAlt a1などである.Alt a1はアルテルナリア抗原特異的であるため,単感作の割合が高い.また常在真菌であるマラセチアの抗原であるMala S11,Mala S13はヒトに存在する酵素と抗原交差性があり,アトピー性皮膚炎の増悪に関わると考えられている.