エリスリトールはカロリーゼロの低分子の糖アルコールで,甘味料として飲料,菓子類などに広く使用されている.一方でエリスリトールアレルギーの症例報告が散見されているが,診断は容易ではない.症例は9歳男児.ゼリー飲料摂取後,運動中に全身の蕁麻疹,不穏,血圧低下,2回の嘔吐を呈した.ゼリー飲料に含まれたエリスリトールによるアレルギーを疑い,ゼリー飲料のプリックテストと食物経口負荷試験を行ったが共に陰性であった.6か月後,エリスリトールが含まれた別のゼリー飲料摂取後,運動中に全身の蕁麻疹を呈した.エリスリトールのプリックテストは陰性であったが,皮内テストが陽性であったため,食物経口負荷試験を行った結果,エリスリトールを2 g負荷した時点で全身の蕁麻疹を呈した.エリスリトールはタンパク質ではなく低分子化合物であるため食物アレルギーの原因アレルゲンの鑑別に挙がりにくく,アレルギー患者のプリックテストは陽性になりにくい特徴を有する.医療者はエリスリトールが食物アレルゲンになり得ることを認知する必要がある.