土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第40巻
一時貯留池と植生浄化施設を組み合わせた汚濁物流出管理に関する事例研究
澤田 育則市木 敦之淺野 匡洋大久保 卓也國松 孝男村地 弘
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2012 年 68 巻 6 号 p. II_47-II_58

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抄録
 守山川河川浄化施設は,琵琶湖水質対策保全行動計画の一環として建設され,琵琶湖の水質浄化を意図した運転を行っている.本報告では,守山川河川浄化施設を対象に,出水時および平水時における汚濁物の挙動特性と負荷量収支の把握を目的とし,水質モニタリング調査を行った.平水時の水質は,施設の前後で大きく変化しなかったが,出水時には,本施設の出水時一時貯留池にて流入水質がSSで平均72mg/L,5-6ringsPAHsで平均27ng/Lであったものが,流出水質ではそれぞれ平均11mg/L,5.5ng/Lとなり,水質浄化効果が認められた.また,年間での平水時・出水時を含めた本施設における除去負荷量を概算すると,施設全体における除去負荷量のうち出水時一時貯留池での除去はSSで74%,5-6ringsPAHsで63%と高い比率を占めた.
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© 2012 公益社団法人 土木学会
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