日本小児アレルギー学会誌
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原著
成長とともに耐性獲得した,コメに起因した食物蛋白誘発胃腸炎の1例
鈴木 奈緒子川崎 幸彦岡部 永生増山 郁佐久間 弘子
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ジャーナル 認証あり

2025 年 39 巻 2 号 p. 131-136

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抄録

近年,コメに起因した食物蛋白誘発胃腸炎(food protein-induced enterocolitis syndrome:FPIES)の報告が認められる.しかしながら,コメが原因となるFPIESでのコメを除去した際の栄養管理に関する報告はほとんどない.今回,コメによるFPIESを発症した乳児例を経験した.症例は初診時6か月女児.初めて米粥を摂取した30分後から嘔吐を繰り返した.コメ摂取後に繰り返す嘔吐を認め,コメ特異的IgE抗体や皮膚テストは陰性であり,コメの食物経口負荷試験(oral food challenge:OFC)の陽性所見より,コメによるFPIESと診断した.コメ完全除去の方針とし,栄養指導を行いながら発育発達を観察した.小麦製品を主食としたが,次第に小麦摂取を嫌がったため,うどんを細かく刻んで与える,オートミールを主食にするなど工夫し,体重増加不良なく発達も順調に経過した.2歳4か月時に行ったコメのOFCで陰性が確認されたため,自宅でコメの摂取量を増やし,2歳8か月時に耐性獲得した.日本においてコメに起因したFPIESは頻度の少ない疾患であるが,原因不明の嘔吐を繰り返す場合,本症も鑑別疾患として考慮すべきである.

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