日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
両親のアレルギー疾患発症時期からみた児の喘息発症の検討
椎貝 典子三ッ林 恭子山口 博明中山 徹女川 裕司大鹿 栄樹三ッ林 隆志渡辺 和彦栃木 亮太郎佐々木 望鈴木 五男赤坂 徹
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 12 巻 3 号 p. 262-266

詳細
抄録

両親の気管支喘息の発症時期が児の喘息発症に及ぼす影響を検討するため, 相対危険を求めた.
相対危険は次の通りであった. (1) 父にアレルギー疾患がある場合は6.55であり, 母にアレルギー疾患がある場合は3.44であった. (2) 父に喘息がある場合は30.44であり, 母に喘息がある場合は9.78であった. (3) 父に小児期発症のアレルギー疾患がある場合は11.42であり, 母に小児期発症のアレルギー疾患がある場合は5.23であった. (4) 両親のアレルギー疾患の発症時期が小児期発症であった場合は14.27であり, 成人期発症であった場合は5.23であった. (5) 父に小児期発症の喘息がある場合は39.95であった. (6) 父に成人期発症の喘息がある場合は11.42であった.
両親のアレルギー疾患のうち, 父の小児期発症の喘息が児の喘息発症に最も関与しているものと考えられた.

著者関連情報
© 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top