抄録
学校心臓検診が行われるようになり,児童・生徒の心疾患の把握が可能となり,学校管理下の突然死の予防にも貢献している.学校心臓検診は1次検診により心疾患またはその疑いのある例をスクリーニングし,心電図の有所見者,学校医が必要と認めた例,心疾患,川崎病,リウマチ熱,高血圧の既往,動悸,脈の不整,失神などの症状を有するものを2次検診で精査する.2次検診では,診察,心電図,胸部X線写真,心エコー図,運動負荷心電図などにより心疾患の有無を専門医が検討し,必要に応じて専門医療機関へ送り,管理,治療を行う.これらで発見された,先天性心疾患,不整脈,川崎病などは,学校生活管理指導表により適切に管理する.