抄録
ロープロファイルな治療器具が開発されたことで,新生児においても様々なカテーテル治療が施行されるようになった.本稿では,1. 通常の心房中隔裂開術が困難な場合のその方法,2. 長期経過から再検討した心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖に対するカテーテル的弁形成術,3. 左心低形成症候群における安全な動脈管ステント留置術の3項目に関して,臨床の場で役立つように解説した.新生児のカテーテル治療は外科治療よりも低侵襲で遂行できるが,重篤な合併症が起こりえるので,その合併症と対応策を熟知してから治療に臨む必要がある.