小児歯科学雑誌
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原著
保護者による子どもの歯科医院選択基準に関する傾向と特徴
簑島 直美小森 令賀横山 三菜菊地 暁美熊坂 純雄大久保 孝一郎木本 茂成
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2012 年 50 巻 5 号 p. 414-422

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抄録

我が国の合計特殊出生率は2011 年には1.39 となり,少子化や核家族化は社会現象である。近年少子化が進む中で,現在の子どもの歯科医院への受診状況やどのように歯科医院を選択しているのか,社会における傾向は明らかでなく,これについて検討を行った報告は少ない。そこで,保護者の求める歯科医院像を把握し,より良い小児歯科医療を提供することを目的として本研究を行った。調査は平成22 年6 月に神奈川県横須賀市内の某幼稚園で健診を実施した園児183 名(3 歳~5 歳)を対象とした。1 .アンケートの回収率は総数183 名中127 名回答の69.4%であった。2 .診察または診療経験の有無では,19.7%の園児は歯科医院での受診経験がなかった。3 .歯科医院を選択する際の基準では,クラスター分析により全体を4 つのクラスターに分類し,それぞれのクラスターの傾向性を確認することができた。これにより歯科への定期的な受診の必要性を啓蒙するにあたり,グループの特徴に沿って進めていくと効率的であることが示唆された。

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© 2012 日本小児歯科学会
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