小児歯科学雑誌
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Ellis-van Creveld症候群の1症例
前田 光宣棚瀬 精三堀口 浩落合 慶信
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1981 年 19 巻 3 号 p. 461-468

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抄録

Ellis-van Creveld症候群は,1940年にEllisとvan Creveldにより,外胚葉異形成,軟骨形成不全,多指症,先天性心疾患に伴うことを特徴とするものとして報告された。我国でも31例の報告があるが,歯科学的に詳細に検索を加え報告されたものはあまりない。
今回,筆者らは本学小児歯科に来院した6歳3カ月の女児で,齲蝕治療と審美障害を主訴としたEllis-van Creveld症候群の1例を経験し,歯科学的所見について検討を加えた。患者は, 家族歴には異常を認めず, 出生直後, 両側尺側に多指症( 第6 指) を認め, 生後約1カ月後に切断手術を受け, 5 歳時には心奇形の手術を受けた。
口腔内所見は,初診時,全ての乳側切歯の先天性欠如を認め,_??_に口形態異常が認められ,なかでもA Aについては円筒形の顕著な形態異常が認められた。上下顎ともく, 小帯も多く認められた。X 線所見において_??_の歯胚欠如が認めら口腔前庭溝が浅れ,上顎中切歯と思われる歯牙の形態異常が認められた。頭部X線規格写真により,下顎角の鈍化が認められた。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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