小児歯科学雑誌
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永久歯萌出に関する観察
第2報 Terminal planeと第1大臼歯咬合関係
鍋田 和孝佐久間 立明河田 典雄河合 良明中村 博司犬塚 勝昭渡部 洋三鶯塚 英雄黒田 純桑原 未代子黒須 一夫
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1982 年 20 巻 3 号 p. 411-418

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抄録
乳歯列から永久歯列へ咬合が発育する過程で,第1大臼歯咬合関係がどのように推移し成立してゆくかを, 39個体の3ヵ月間隔で採取した連続咬合模型を用いHellmanのdental age II A~III Cまで経年的に観察を行い,以下の結果が得られた.
1.II A期のterminal planeがmesial step typeのもののうち,III C期の第1大臼歯咬合関係は,61.1%がclass Iに,23.5%がclass IIに移行した.
2.Mesial step typeのもののうち,class IIに移行したものは,II C期にterminalplaneの変化がみられた.
3.II A期にvertical plane typeのもので,IIC期あるいはIIIB前期にmesial step typeに変化したものはclass Iに移行し,distal step typeに変化したものはclass IIに移行した.
4.Vertical plane typeに変化なく,III C期の第1大臼歯咬合関係がclass Iおよびclass IIに移行したもの両者においては,第1大臼歯咬合関係に違いがみられた.
5.II A期にdistal step typeのものは,すべての例がclass IIに移行し,そのterminalplaneに変化がみられなかった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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