小児歯科学雑誌
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メタルエッチング研削材の歯科的応用
第1報 走査型電子顕微鏡による研削面の観察
後藤 讓治細矢 由美子
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1983 年 21 巻 2 号 p. 186-189

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抄録

工業方面において,メタルエッチング加工による研削材が開発されつつある。
その方法は,金属表面をエッチング加工することによって凹凸をつけ,研削に応用するもので,種々の利点を有している。
メタルエッチング加工による研削材は,歯科の分野においても多くの応用の可能性を秘めているにもかかわらず,これまでに歯科方面への応用は全くなされていない。
そこで,メタルエッチング加工による研削材の原理を明らかにすると共に,本法の歯科的応用を試みた。そして,メタルエッチング加工による歯科用ディスクの試作を行い,また,その研削部を走査型電子顕微鏡によって観察した。
走査型電子顕微鏡による観察の結果,メタルエッチング加工による研削材の研削部は,頂部が平坦で隆起した独得の形態をしていることが明らかになった。また,本法は多くの利点を有しており,種々の形態の研削材として,歯科の分野にも応用が可能であると思われた。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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