小児歯科学雑誌
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歯科衛生活動下における低年齢小児の乳歯齲蝕について-「むし歯のない子を育てる会」1 0 年間の活動報告-
北村 千枝子尾崎 きく子田中 真由美戸田 ちか子白神 節子南 美紀青木 茂大嶋 隆
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1985 年 23 巻 1 号 p. 140-152

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抄録
低年齢小児の齲蝕が多発する中で,生後10ヵ月から4歳まで,4ヵ月ごとに継続して齲蝕予防指導を実施した幼児199名について調査を行い,次の結果を得た。
1.乳歯萌出について現代日本人の平均的状態について知ることができた。
2.乳歯の翻蝕発生は,年齢別に好発部位が存在し,翻蝕の発生時期と発生部位が相関することが明らかとなった。
3.各年齢におけるdeft率・defs率・カリオスタットによる翻蝕活動性試験の相関関係を調べると,1歳児における値は,4歳の値と相関関係があり,また,それ以後の鯖蝕発生とも相関関係が認められ,deft率・defs率・カリオスタットが,それ以後の編蝕罹患状態を予測する有効な手段であることが示唆された。また,この時期に集中的に鶴蝕予防の指導・処置を行う必要があることが示唆された。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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