小児歯科学雑誌
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Hellmanの咬合発育段階に基づく下顎運動の変化についての予備的研究
主に限界運動について
平井 志都子岡崎 雅子森主 宜延小椋 正
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1987 年 25 巻 2 号 p. 345-352

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抄録

顎口腔系の成長発育と顎運動との関係を知る手がかりとして,顎口腔系に機能的異常のないHellmanの咬合発育段階IIAからIIICまでの48名の小児について,下顎切歯部における限界運動をサホンビジトレーナーModel 3を用いて記録し,咬合発育段階の進行に従う変化について検討した結果,以下の結論を得た。
1.咬合発育段階の進行に従い,下顎運動は前方,側方,下方,ならびに後方への拡大が見られた。
2.咬合発育段階の進行に従う側方咬合位の変化傾向は,左右対称的であった。
3.咬合発育段階の進行に従い,前方及び側方滑走運動路は下方へ移行し,下に凸型を示す曲線を描くようになった。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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