小児歯科学雑誌
Online ISSN : 2186-5078
Print ISSN : 0583-1199
ISSN-L : 0583-1199
動物実験におけるグルコシルオリゴ糖の齲蝕抑制作用
藤原 卓武井 勉泉谷 明大嶋 隆祖父江 鎮雄
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 25 巻 3 号 p. 608-613

詳細
抄録
パノース,マルトース,イソマルトースなどを主要構成糖とするグルコシルオリゴ糖(GOS)の齲蝕誘発能,および抗齲蝕作用をラット実験齲蝕系で調べた。SPFのSD系ラットにStreptococcus mutans6715株を感染させ,齲蝕誘発飼料2000中のスクロースの一部もしくは全部を供試糖に置き換えた飼料を与えて飼育した。その結果供試した GOSはスクロースの1/5程度の弱い齲蝕誘発能を示した。またスクロースと等量混合した場合には,スクロースの誘発する齲蝕を明確に抑制した。以上の結果はGOSが抗齲蝕作用を有する新しい代用糖としての可能性が高いことを示唆していた。
著者関連情報
© 一般社団法人 日本小児歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top