小児歯科学雑誌
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フッ素徐放性レジンのエナメル質に及ぼす影響に関する実験的研究
小出 武藤井 ますみ深尾 正川村 広稗田 豊治
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1989 年 27 巻 2 号 p. 355-363

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抄録
フッ素徐放性レジンの一つであるF l u o rEver® のフッ素放出性について検討するとともに,同レジンを小児義歯の歯牙接触面に埋入することを想定して,ウシエナメル質とレジンを接触させて, 2 8 日間蒸留水中に浸漬し, 同レジンから放出されたフッ素のエナメル質への取り込みについて検討した。また,同様の接触実験をフッ素含有セメントの一つであるフジアイオノマー® を用いて行いFluorEver の場合と比較した。
F l u o r E v e r からのフッ素の放出傾向は従来から報告されているグラスアイオノマー系セメントの放出傾向に類似していた。フジアイオノマーが多く,7日目以降ではFluorE v e r が多くなった。また, F l u o r Ever では, 体積にほぼ比例してフッ素が放出された。
エナメル質へのフッ素の取込みは, F l u o r E v e r およびフジアイオノマーともに無処理対照群に比べ有意に高い値を示したが,7日目以降でフッ素の放出量の多かったFluorEverでは,エナメル質の深部のフッ素の取り込みがフジアイオノマーよりも多くなった。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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