小児歯科学雑誌
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骨形成不全症の1症例について
大道 士郎河原 茂嘉藤 幹夫高原 俊之尾崎 貞宣大東 道治稗田 豊治
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1990 年 28 巻 3 号 p. 720-724

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抄録

骨形成不全症(Osteogenesis imperfecta,OGI)は,造骨機能の欠如による骨有機基質形成障害のために,骨の脆弱性をきたし,軽微な外力によって多発性,反復性の病的骨折を起こす稀な遺伝性全身疾患である.
本疾患は,易骨折性のため小児歯科管理上,種々の問題点を有している.
今回,私たちは,骨形成不全症と診断された1歳3ヵ月の女児の症例に遭遇し,精査の結果,以下のような所見を得た.
1.骨形成不全症の3大徴候のうち,易骨折性と青色鞏膜を認めた.しかし,難聴は認めなかった.
2.全身的な成長発育は,遅延していた.
3.血液生化学的検査では,AL-Pの高値以外には特記事項は認めなかった.
4.萌出全歯にわたって,象牙質形成不全が認められた.5.受診回数の増加とともに協力度が明らかに向上した.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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