小児歯科学雑誌
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乳歯の萌出を障害した歯牙腫を伴う石灰化歯原性嚢胞の1例
村上 充子新谷 誠康泉谷 明大嶋 隆祖父江 鎮雄石田 武
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1991 年 29 巻 1 号 p. 181-185

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抄録

上顎右側乳中切歯の萌出遅延を主訴として来院した4歳6カ月の男児を臨床的およびX線的に診査し,集合性歯牙腫による乳歯の萌出障害と診断した.この歯牙腫を外科的に摘出した後,病理組織学的検索を加えたところ,嚢胞壁の上皮層にghost cellの出現と石灰化物の沈着が認められ,歯牙腫を伴う石灰化歯原性嚢胞と診断された.処置後,7カ月を経過しているが,埋伏乳中切歯の萌出は認められない.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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