小児歯科学雑誌
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歯科分野の測色におけるビデオディジタイザーの応用
機械の特性と測定値の補正について
今村 均西田 郁子牧 憲司森本 彰子古谷 充朗上田 秀朗坂本 淑子曽我 富美雄内上 堀征人木村 光孝
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1993 年 31 巻 4 号 p. 732-742

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抄録
著者らは小児における歯牙の測色にビデオディジタイザーとコンピュータを応用することを考えた.しかし,本機材はコンピュータグラフィック用に開発されたもので測色値は保証されない.今回の実験では機材の特性を調査し設定方法について検討した.
1)機材の電源投入後30分以上経過して測定値が安定した.
2)HPV2コマンドではカラーレベルが3,γ 補正値が4のとき10YR7/3の基準信号を良好に測定した.これは,HV-HP-S013012コマンドに相当した.
3)ビデオカメラの設定を次のようにすると良好な結果が得られた.
(1)シャッタースピード:1/60S
(2)絞り:F3.4以上またはオート設定
(3)ゲイン:+6dB
(4)ホワイトバランス
まずカメラを横壁に向ける.次にホワイトレンズキャップを付けピントを最大にぼかす.ワンプッシュホワイトバランスボタンを押す.
4)無彩色を取り込んだ測色値の特性は非直線的で理論値と一致しなかった.
5)計測値を理論値に近づける数学的補正の基本式にK×M1/3+A(K,Aは定数)を用いると良好な補正値が得られた.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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