抄録
新潟大学歯学部附属病院小児歯科外来において,昭和54年9月から平成4年8月までの13年間に経験した乳歯列期のエプーリス11症例について臨床病理学的観察を行った.
1.患児の年齢は,生後9ヵ月から5歳7ヵ月までであり,性別では,男児5例,女児6例であった.
2.主訴は,歯肉の腫瘤を訴えるものが多かった.
3.腫瘤発見から来院までの期間は,1年以内が多かった.
4.発生部位は,上顎8例,下顎3例で,上下顎ともに乳切歯部であった.唇舌的にみると,唇側に6例,口蓋側に3例,唇舌両側にわたるもの2例であった.
5.腫瘤の大きさは,すべて1cm未満であった.
6.病理組織学的には,肉芽腫性エプーリス2例,線維性エプーリス6例,骨形成性エプーリス1例,先天性の2例は平滑筋腫性過誤腫であった.