小児歯科学雑誌
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幼児の生活習慣が齲蝕の経時的進行に及ぼす要因について
齋藤 高弘島村 和宏谷津 正則藤野 訓正
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1994 年 32 巻 1 号 p. 21-27

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抄録
幼児の生活習慣と齲蝕の増齢的変化との関係を知る目的で,奥羽大学附属病院小児歯科外来を受診した2歳から5歳までの4年間連続して観察でき,全乳歯が存在していた小児68名(男児38名,女児30名)を対象とした.齲蝕の診査はほぼ1年毎に定期診的に行い,2歳時と5歳時の齲蝕経験歯数を目的変数とし,説明変数は初診時健康記録から齲蝕罹患に関係があると考えられる20項目を選び,林の数量化理論第I類にて要因分析を行い,以下の結果を得た.
1)齲蝕罹患状況は,2歳時と比較し,5歳時ではdf者率で27.4%,df歯率で28.1%,dft指数で5.6歯,それぞれ増加していた.
2)2歳時および5歳時共に偏相関係数が大きかったのは,間飲回数,間食回数,歯みがき回数,出産年齢,授乳方法,兄弟人数,家族構成,保護者の職業,通院時間および主訴などであった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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