抄録
第1報と同一資料を用い正常咬合群,上下顎前突群,上顎前突群,下顎後退群に分類した各群の頭蓋顎顔面の距離計測ならびに面積計測を行い,各群の頭蓋顎顔面の大きさの経年変化を検討したところ次のような結果を得た.
1.over jetにおいて,6歳時,16歳時の上顎前突群は正常咬合群より有意に大きかった.
2.over biteにおいて,6歳時で下顎後退群が正常咬合群より有意に大きかったが,増齢とともに正常咬合群と差が認められなくなった.上下顎前突群は6歳時から16歳時まで他の群より小さい傾向にあった.
3.PNS-ANSでは12歳時以降で上顎前突群で大きい傾向にあったが他の3群との間に有意な差は認められなかった.またその傾向は6歳時には全く認められなかった.
4.PNS-Aでは12,16歳時で上顎前突群が正常咬合群より5%の有意差をもって大きかった.しかし6,9歳時ではその傾向は認められなかった.
5.G-Meでは下顎後退群が他の群に比べ小さいという傾向はなく,4群間で有意差が認められなかった.
6.Ar-Gでは6歳時より下顎後退群が他の群より小さい傾向にあり正常咬合群とは9,12歳時に5%の有意差をもって小さかった.
7.上顎複合体部面積では上顎前突群が正常咬合群より大きいという傾向は全くなく,また全体面積に対する上顎複合体部の面積の占める割合も上顎前突群が大きいという傾向はなかった.