小児歯科学雑誌
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新潟大学歯学部小児歯科外来における歯の外傷の実態調査その2永久歯外傷について
長谷川 順子牛山 郁子小杉 誠司野田 忠
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1994 年 32 巻 4 号 p. 918-925

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抄録
1979年9月より1994年3月までの14年7ヵ月間に,永久歯に外傷を受けて新潟大学歯学部附属病院小児歯科を受診した,202症例,370歯についての外傷の実態調査を行い,以下のような結果を得た.
受傷時年齢は8歳が最も多く,次いで7歳,9歳の順であった.男女別では男児132例,女児70例で男児が女児のほぼ2倍であった.受傷部位は上顎中切歯が最も多く70%を占めた.1症例あたりの受傷歯数は8割以上が2歯以下であった.受傷原因は転倒が最も多く,以下,衝突,転落,交通事故,殴打の順であった.受傷状態は動揺が最も多く,次いで露髄を伴わない歯冠破折,露髄を伴う歯冠破折,完全脱臼の順であった.年齢別に受傷状態を見てみると,8歳以上では7歳以下に比べ破折の割合が増加していた.
また,32症例49歯には外傷の予後調査も行った.その結果,初診時の受傷状態が軽度に思える症例でも予後不良となる場合もあり,外傷歯の予後観察は少なくとも永久歯列完成時期まで数年以上の長期にわたって定期的に行う必要があると思われた.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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