小児歯科学雑誌
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骨格性不正咬合の違いによる永久歯の石灰化度及び萌出時期について
春木 隆伸嘉ノ海 龍三下野 勉
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1995 年 33 巻 3 号 p. 503-510

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抄録
本研究は成長発育期にある小児の永久歯の萌出時期及び石灰化度が,骨格性III級とII級との間に相違があるかどうか検討したものである. 骨格性III級の患児26名,II級の患児27名についてオルソパントモグラフ及び側方頭部X線写真を用いて,永久歯の石灰化度,臼歯部の萌出状態,及びそれらと不正咬合の状態との相関について検討した. その結果,
1.骨格性III級とII級の石灰化状態についてNollaの分類で評価したところ,上顎第二大臼歯で有意な差が認められ,II級のほうが石灰化度が高い傾向にあった.
2.骨格性III級とII級の臼歯部の萌出状態についてオルソパントモグラフでは,上下顎とも第二大臼歯で有意な差が認められ,III級では下顎が早く,II級では上顎が早い傾向にあった. また側方頭部X線規格写真では,上顎第二大臼歯で有意な差が認められ,II級で早い傾向にあった.
3.上顎骨の前後径ANS-PNSと上顎臼歯部の石灰化度及び萌出程度の間に有意な相関が認められ,上顎骨前後径の長い患児のほうが,上顎の石灰化度が高く,萌出も早い傾向にあった. しかし,下顎骨の長さと下顎臼歯部の萌出状態においては,上顎のように有意な相関は認められなかった.
4.ANBと上顎第二大臼歯の石灰化度及び萌出程度の間に有意な相関が認められ,ANBの大きい患児のほうが,上顎の石灰化度が高く萌出も早い傾向にあった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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