小児歯科学雑誌
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人工乳首の特性に関する実験的研究
松原 まなみ中島 謙二仲岡 佳彦田村 康夫吉田 定宏
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1996 年 34 巻 1 号 p. 201-207

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抄録
吸啜時の顎および舌による乳首の圧搾動作の有無と吸引圧の違いによる各種人工乳首使用時の哺乳量の差を明らかにする目的で吸啜ロボットによるシミュレーション実験を行った。その結果,以下の結論を得た。
1)吸引動作による吸引量は乳首によってかなり差があり,さらに圧搾動作が加わると特徴的な差異が認められた。
2)ビーンスターク®は吸引動作のみでは最も吸引量が少なかったが,圧搾動作が加わると吸引量は激増して最高値を示した。他の乳首は圧搾動作の有無による差はほとんどなかった。
3)吸引動作のみ,圧搾動作を伴う場合ともに吸引量の多かったのはビジョン®Mサイズ,ヌーク®S・Mサイズ,チュチュ®,ビジョン®Sサイズの順であった。
4)丸穴乳首は自然流出量が多く,クロスカット乳首では自然流出は認められなかった。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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