小児歯科学雑誌
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低アルカリフォスファターゼ症の歯科的検索
岩堀 秀基山崎 一郎岩崎 浩大須賀 直人鬼澤 良子宮沢 裕夫
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2000 年 38 巻 3 号 p. 649-656

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抄録
今回,乳前歯の動揺と早期脱落を主訴に当科を受診し,臨床検査所見から幼児型低アルカリフォスファターゼ症と診断された1患児に遭遇し,以下の所見を得た。
1.臨床検査結果よりAlkaline phosphatase (ALP)活性の低下とPhosphoethanolamine (PEA)の尿中排泄が認められた。
2.全身の発育状態に異常所見は認められなかった。
3.口腔内所見では非炎症性の歯の動揺および脱落が認められた。
4.エックス線所見では歯槽骨の吸収がみられたものの,歯根の吸収は認められなかった。
5.抜去歯のSEM像においてセメント質の一部欠損が認められた。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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