小児歯科学雑誌
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隣接面齲蝕の評価法の検討
第2報 齲蝕活動性と細菌学的所見との関係
山本 誠二壺内 智郎新谷 智佐子土肥 範勝松村 誠士宮城 淳Ji YingHulan Ulamnemekh中村 隆子仲井 雪絵下野 勉滝川 雅之
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2001 年 39 巻 3 号 p. 526-531

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抄録

隣接面齲蝕の評価法を検討するのに際し,隣接面におけるカリオスタット値(以下隣接面CAT)とミュータンス連鎖球菌数(以下MS数) ,MS数の全連鎖球菌数に占める割合(以下SM比率)および乳酸桿菌数との関係について検討を行い,以下の結果を得た.
1.MS数が105CFU/ml以上の群は,105CFU/ml未満の群と比較して隣接面CATの24時間値がとも,48時間値に有意に高かった.
2.SM比率が10%以上の群は,10%未満の群と比較して隣接面CATの24時間値意,48時間値がともに有に高かった.
3.乳酸桿菌検出群は,検出不能群と比較して隣接面CATの24時間値た,48時間値がともに有意に高かっ.
4.隣接面CAT値の各細菌学的所見に対するふるい分け能力を検討するためにおよび,隣接面CATの24時間値48時間値が共に低かった群と共に高かった群とに群分けした.その結果,MS数の多寡に対しては敏感度(以下ST)が0.80,特異度(以下SP)が0 .91,SM比率の高低に対してはSTが0.90 ,SPが0.84,乳酸桿菌数の多寡に対してはSTが0.50,SPが0 .74であった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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