小児歯科学雑誌
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長期の母乳授乳が乳幼児口腔内状態および生活習慣に及ぼす影響について
山本 誠二新谷 智佐子中村 隆子竹本 弘枝滝川 雅之福田 延枝仲井 雪絵壼内 智郎下野 勉
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2001 年 39 巻 4 号 p. 884-889

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抄録
当院は,乳幼児から成人にわたる継続した口腔内管理を実現すべく,1993年に産科に併設して開設された.今回,1996年から2001年の間に産科にて行われている1歳,1歳6か月,2歳児歯科健診に参加した幼児211名を対象に,母乳の授乳習慣と齲蝕罹患状態,齲蝕活動性および生活習慣の関係を検討した.
1.母乳を長期授乳している者は,断乳した者に比較して1歳6か月時の平均カリオスタット値が統計的に高い値を示した.
2.母乳を長期授乳している群は,断乳した群に比較して2歳時の齲蝕罹患者率および一人平均齲蝕経験歯数が統計的に高い値を示した.3.2歳時での生活習慣を検討した結果,母乳を長期授乳する者は断乳している者に比較して間食を不規則に摂取しており,また食べ遊びをしている者の割合が多いことが示された.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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